目黒のギャラリーバーで木曜日店長をやっていた頃の話

  • 2020年6月16日
  • 2020年10月28日
  • 場づくり
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こんにちは!ほのかといいます。

過去にフリーランスとして働きながら、興味のあることを色々と試してきましたが、そのときの活動をポートフォリオとして一度このサイトにまとめてみようと思いました。

今回は目黒にある「M・A|目黒・青猫」という、個展や音楽演奏が可能なギャラリーバーで木曜日店長をやっていたときの仕事内容・実績について紹介していきたいと思います。


ギャラリーバー「M・A|目黒・青猫」とは


「M・A|目黒・青猫」は、不動前駅が最寄りのギャラリー併設のバーです。店内では個展やライブ、映画鑑賞会といったイベントを開催することができます。

最大の特徴は曜日ごとに店に立つ店主が変わるということ。メンバーは全員何らかの形でアートに関わっており、バーという場を使って自分の作品を宣伝することができます。以下のような方々が集まっていました。

  • アパレルショップオーナー
  • 画家
  • ダンサー
  • 漫画家

基本店に立つのは一人なので、青猫という場を借りて、個性のある空間を作ることも可能です。バーにきてくれるお客様はその曜日に店に立っている店主に会いに行くといった形も多く、そこにはゆるやかなコミュニティが形成されていました。

Facebookページ▼
https://www.facebook.com/1blueiscat

お店のギャラリーページ▼
https://www.ma-aoneko.com/gallery

バーで曜日店長をやろうと思った理由

私が青猫で働くきっかけとなったのは、音楽や飲食店経営に関わっていた友人たちと一緒に、アートと音楽をテーマにしたコミュニティカフェバーを開きたいというビジョンがあったからです。

私たちが実現したかったことは、単なる飲食や空間の提供ではありません。そこ集まった人たちが化学反応を起こすことで、新しいプロジェクトが生まれる場にすることでした。

とくに、音楽・アート界隈の方々はそれだけでは生計が立てにくいという課題を抱えており、それらをコミュニティという手段で解決できないかと考えていました。カフェバーに集まってきた人たちが繋がり、そこに小さな経済圏が形成される。その中でそれぞれが好きなことをしながら生きていくことができる。そんなエコシステムを作りたいと、当時のメンバーで考えていました。

そのプロジェクトを進めるにあたって、自分たちが実現したい「化学反応が起きる場」とはどういう場か考えた結果、固定の場所がなくても実現できるのではないかないかという仮説を持ちました。

ゆくゆくは地域の文化を盛り上げていきたいというビジョンがあったため店を構える方針でしたが、まずは物理的な場所に囚われずに今すぐ実験してみようという軽い気持ちでやってみることにしました。

その結果、私の知り合いが働いていた「青猫」が、まさに私たちが目指していた場所に近かったため、そこで単発のイベントをやらせてもらうことになりました。

そこでイベントを開いたことをきっかけに、オーナーに「お店の運営側の仕事もやってみない?」と誘っていただき、自分が店を回すという経験もしてみることにしました。

過去に開催したイベントはこちらです▼

バーでの主な仕事内容

私がバーで担当していた主な仕事内容はこんな感じです。

店舗運営

・ドリンク・フードの提供
・在庫の確認と発注
・お客様との会話
・店内の清掃


経営関連
・店のブランディング戦略
・売上の管理
・営業時間や提供メニューの改善


イベント運営
・イベント企画・集客
・地域イベントへの参加

実際に場を回すという仕事に加え、経営的な部分にも関わらせてもらいました。店に立つ日は自分ひとりしかいませんが、当然好き勝手にやっていいわけではなく、青猫そのものが持つ世界観も場に反映させていかなければなりません。かつ店の売上にも貢献するというのが最大のミッション。どうやったら売上が上がるのかを、定期的にメンバーで話し合って考えていました。

とくに苦悩したことは、新規のお客様を呼ぶためにイベントを開催すると一時的に収益は伸びるのものの、毎日通ってくれるような常連さんが入りにくい雰囲気になってしまうことでした。

常連さんの中には、とくにアートには興味がなく単純に家から近い落ち着く場所として利用してくださっている方もいました。ビジョンには合っていませんが大事なお客様であることは変わりありません。お店が向かっていきたい方向性と実際にきてくださっているお客への居心地のよさの提供とのバランスが難しいポイントでした。

バーでの成果・実績

何度かイベントを開催しましたが、一番効果があったイベントでの実績はこちらです。

<クリエイター交流イベント>
集客人数:20人
売上:平常時の約2倍
リピート率:40% ※
※イベント参加者のうち、次回のイベントもしくは平常時にきてくれた方の割合

また、数字としては貢献度が薄いですが、平常時でも自分が店に立つ曜日に必ずきてくれる常連のお客様が何名かいました。その方たちはいつもお店のことを考えてくださる貴重な存在でした。その日のお客さんが少なければ多めに注文してくださったり、お店をよくするためのアイデアをくださったり…。本当に頭が上がりませんでした。

何か奇抜なことをやって人をたくさん集めよう!というバズ的な方向だけでは、場の存続は難しいことに気付きました。「ただ家が近いから」「なんとなく寄りたいから」といったお客様とも真摯に向き合い、空間の細部の演出や、些細な会話の中に、店のビジョンやコンセプトを散りばめていくことが第一歩なのかなと思いました。

まとめ

コミュニティカフェバーをやりたいというビジョンのもと、チャレンジしてみたバーの曜日店長でしたが、実際に場を運営してみて見えてきた課題(主にシビアな面)が山ほどありました。

とくにこの経験での最大の気付きは、場の存在意義というのは、最終的に来てくださる方たちが決めていくことなのかなという点でした。運営側がいくら「こうやって利用してほしい!」「こういう世界観をつくりたい!」と想いを詰め込んだとしても、実際に利用してくれる人は違う目的で使っていることもあります。

もちろんコンセプトにあったお客様しかこないようなブランディングも可能かもしれませんが、それでは長く愛される場所にはなっていかないと思いました。ビジョンを持ちそれを反映させていくことも大切ですが、実際に利用してくださる方のニーズとのバランスを考える必要もありますね。

場を提供するものは主役ではなくあくまでも名脇役。来てくださる方々が少しでも良い時間を過ごせるようにサポートしていくことを目的に、日々運営方法のブラッシュアップをしていく必要があるのかなと感じました。